スカイクロラシリーズの、番外編短編集。
シリーズに出てくる人間の裏の顔や、本編では語られなかったストーリーが、
短編という形によって紡がれている。
謎解きの答えが載っているのかと思い、読んでみたものの、
本編の謎は謎のままであった。
少し期待していたが、こうやって謎のままおいてもらう方が、
ある意味で小説らしくていいなと思う。
本編を読んでいたときも考えていたことだが、
命に終わりが無い人間は、何を感じるのだろうか。
その答えが、このシリーズに書かれてあったように思う。
生きることに意味を見いだせないから、
死ねる場所にいることで生きる意味を見いだす。
そんな感じの解釈を僕は行った。
このシリーズ自体は、エヴァみたいな感じで正直よく掴めない。
でも独特の言葉運びは臨場感溢れる戦闘を、
時に寂しさをにじませる人の声は、生きる意味を、
何かと考えさせてくれた。
今の僕にはまだ掴めない「良書」といった感じだろうか。