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君のためなら千回でもページを捲るのが辛かった。 一つひとつの言葉が重たくて、一人ひとりの生き方が凄まじくて。 アフガニスタンに生まれた主人公は、召使いの息子(ハッサン)と一緒に育つ。 しかし主人公は1つの許されない罪を犯し、ハッサンの人生を破壊した。そのことを悔やみ続けた26年の時を経て受けた一本の電話が、主人公を償いの旅へと導いていく。 言葉にするとこれだけの話なのだが、すごく重たかった。 なんか感想が出てこない。 というか言葉にならない。 すぐに謝ればよくても、謝れなくなってしまったことは、今までの人生で沢山あった。 ものごとには適したタイミングというものがあって、それを逸した場合意味が無くなってしまう。そして僕らはそのことを後悔し続けてしまう。主人公も同様の後悔を(僕とは比べものにならないレベルの後悔を)していた。後悔という誰もが経験することを中心に置いているため、主人公に自己を投影して読んでしまっていた。だから主人公が立ち向かうべき場所で逃げたことに関しても理解はできるし、その時の後悔も痛いほど解るし、それなのに罰を受けることさえ許されなかった辛さも痛いほど解った。だからこそ重たくて、そして辛かった。他にも本書では、これでもかというほど辛い出来事が起こる。沢山の人間が死ぬ。人間が死ぬということすら当たり前のことのように感じてしまうほど、沢山の人が。今まで色々な小説を読んできたが、その中でも特異な小説であったことは間違いない。上手いこと言葉で纏められない。 「それでも人生は進むんだ」 なんだかすごく心に残った言葉だった。 辛いことがあっても、どんな後悔があっても、勝手に進んでいく。 そこをどう生きるか、後悔し続けるか、償うのか。 なんかまとまらなさすぎる。 頭で理解する作品じゃなくて、心で理解する作品だから、 まとまらなかったのかもしれない。 ぐだぐだだけど終わる。
by pyababy
| 2009-11-20 02:06
| 本
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