中原昌也の才能には嫉妬すら感じない。
圧倒的な才能を目の前にすると、立ち向かう気力すら感じず、信仰心すら芽生える。
彼が書く小説は、醜く、汚い。
だけれども、これは彼にしか書けない小説だと感じる。
ここまで人を不快にさせる文章を書くのは、
人を感動させる名文を書くより難しいと僕は思う。
そんな彼が書く小説が、相変わらず僕は好きである。
他の小説家が左脳で書くとするならば、
中原昌也は右脳で書く作家なのだろう。
論理性のかけらもない作品が、
一点の結論に集約していく姿は芸術の域にある。
褒めてばかりだが、それ以上の言葉が特に見つからないだけである。
世間じゃ受け入れられなさ過ぎてあれだけど。。