一歩引いてみると、今まで見えなかった世界が見える。
だけれども、深く考えようとすればするほど、一歩進んでしまう。
一歩進むことによって鮮明になる景色と、一歩進むことで失われる景色のどちらが大切なのかという比較衡量が難しいなと思う。
大枠を捉えないと、細かいことを気にすることは意味をなさない。
だけれども細かいことを知らなければ、中身のない情報を得るだけになる。
僕は進むことや引くことは覚えても、進みながら引くことを実践できない。
近づきすぎてそのものが何であるかすらわからなくなっても、進み続けることでものごとの真実が見えると考えてしまう。ものごとの枠を捉えようとして一歩下がってみても、その枠の外にあるもっと大きな世界をみようと思って、下がりすぎてしまう。
ピント合わせが本当に下手だ。
今自分が見たい世界を、一番綺麗に映し出す距離に居続けることが出来れば、僕は何も迷うことなく進んでいけるのに。
だから今は、自分が見たい世界を見ることのできる目が欲しい。