人気ブログランキング | 話題のタグを見る
日々垂れ流し。
by pyababy


人間失格。

人間失格・桜桃 (角川文庫)

太宰 治 / 角川書店



映画化されたこともあって再読。

僕が知る限り、人間失格は最高の小説のうちの1つだと思う。
圧倒的な文章力と、人を惹き付ける絶望、そして読後のもやもや感。
どれをとっても最高の部類に入る。

映画を見た後に読んだからか、
小説の中に出てくる人物が、映画の配役そのままにイメージされてしまった。
小池栄子や石原さとみがでてきて、なんだか不思議だった。

映画自体もそれなりに良かったと思う。
とはいえ小説を知らない人にはよくわからない作品のようだけれども。

ただ、僕としては3葉の写真をもっと強調してほしかったなと思う。
特に3枚目。
こればっかりはさすがに表現できなかったんだろうけど。

ただ、一さいは過ぎて行きます。
この言葉に集約されるであろう人間失格は、
いつの時代になっても読み継がれていき、
自分より下の人間がいるという安心感と、
自分もこんな風になるのではないかという不安感と、
自分の同類を見つけたことに対する安堵感を、
僕らに与え続けていくのだろう。
by pyababy | 2010-03-12 00:41 |
<< 20歳のときに知っておきたかったこと カラフル >>